達美装の創業者で代表の髙見澤 達也と、加藤伸哉税理士事務所代表で、合同会社Gear代表社員でもある税理士の加藤伸哉氏が特別対談。
賃貸経営において相続の際に気を付けることや修繕計画のたて方について、マンション・アパートの大規模修繕業界を本気で変えようとする二人が語った。
CONTENTS目次
大規模修繕専門店の立ち上げSpecial talk 01
どうして大規模修繕専門店を立ち上げられたのですか。
- 髙見澤 達也(以下、髙見澤):
- 私は今まで、戸建て住宅の塗装工事を中心にしていたんですけど、その中で、マンション・アパートのオーナーさんから修繕工事のお仕事を頂くことがときどきあったんです。そうしてオーナーさんとお付き合いをしていくと、オーナーさんから「できるだけコストを抑えて大規模修繕を行いたい」という要望を多くお聞きしたので、今回このような大規模修繕専門店を立ち上げることにしました。
- 加藤伸哉(以下、加藤):
- 私も税理士としてオーナーさんからよくご相談を頂くんですけど、修繕のお悩みというのはよく聞きますね。他にも建物の老朽化や空室対策、家賃のことについて悩まれているオーナーさんは多いです。やっぱりマンション・アパートの大規模修繕となるとかなり金額も大きくなってくるので気になるポイントの一つのようですね。
- 髙見澤:
- そうですね。外壁の塗装に加えて防水工事、タイルの補修などの工事を全て行うと1000万円程度になることも少なくないです。賃貸経営における収支計画にも大きく影響してくるので、オーナーさんにとっては悩みの種になっているみたいです。
大規模修繕と税についてSpecial talk 02
大規模修繕の費用は高額とのことでしたが、税金の申告などに関わってくるのでしょうか。
- 髙見澤:
- アパートマンションの大規模修繕はさっきもあったように1000万円もかかる高額な工事なんですが、そのあたりについて税の専門家である加藤先生からなにかアドバイスとかありますか?
- 加藤:
- アドバイスというほどのことではないですが、やはり正しい知識をつけることは重要だと思います。例えば、大規模修繕にかかる費用は、その工事をする目的によって計上の仕方が異なります。そしてそれによって最終的にかかってくる税金額が変わってきたりします。建物などの所有している固定資産を修繕した場合、基本的には「修繕費」として費用を計上しますが、その修繕内容によっては、「固定資産の資本的支出」とみなされて、経費計上ができない場合もあります。どの工事がどちらに該当するのかは判断が難しい部分ではありますが、実際は経費計上ができるのに、オーナーさん自身の判断で経費にできないと思い込んで工事をしないという選択肢を取ってしまうことがあるんですよね。そうすると、建物の老朽化が進んで入居率が下がってしまうことに繋がります。こういった税に対して知らないことってたくさんあるんですよね。知っているのと知らないのではかなり違ってくるので、是非もっと知っていただけたらと思います。
- 髙見澤:
- なるほど。具体的にはどういった工事が「修繕費」でどういった工事が「資本的支出」になるんですか?
- 加藤:
- そうですね、基本的な考え方としては、建物を通常の状態に維持、管理するため、あるいは原状回復を目的とする外壁塗装工事の費用は「修繕費」として計上します。この修繕費は塗装を完了した年度に一括で経費として計上するんです。これに対して、建物の価値や性能、耐久性の向上を目的とする外壁塗装工事を行い、建物の使用可能年数が延長したり、建物価値が高まったりした場合、そのためにかかった費用は「資本的支出」と考えられ、かかった費用は建物の取得原価に含まれます。その費用は一括して計上するのではなく、各年度に減価償却費を計上する方法で、減価償却を行うことになります。
- 髙見澤:
- つまり、もともと持っていた機能を回復する場合は修繕費、当初より良くなる時は場合は資本的支出になる、ということですよね?
- 加藤:
- その通りです。ただ、税理士さんによっても基準は変わってくることがあるので、一度相談してみるのが一番だと思います。
建物の劣化を判断することが重要Special talk 03
大規模修繕費用は高額なので修繕の最適なタイミングというものはありますか。
- 髙見澤:
- やっぱりこういうことを知らないせいで損をしてしまうことって多いですね。ちなみにこれについては施工も同じだと思います。よくあるのが修繕工事をした方がいいのかどうか分からないという声ですね。建物が劣化しているのは認識しているけれど、修繕工事をするタイミングが分からなくてずるずる先延ばしになっているというパターンです。大規模修繕は適切なタイミングで行うことが重要です。改修工事のタイミングが遅れてしまうと、劣化が進行しているため余計な費用がかかったり、本来の状態まで戻すことが困難になったりします。しっかりと劣化状況を把握し、劣化が進行しすぎる前に修繕工事を行うことで、より建物を長持ちさせることが出来ます。
- 加藤:
- そうなんですね。でもオーナーさんからするとその劣化状況の判断って結構難しいんじゃないですか?実際私がみても分からないと思います(笑)
- 髙見澤:
- そうですね。自分で判断するのはかなり難しいと思います。ただ、ざっくりと劣化の種類を知っておくと良いと思います。これがあるとまずいんだな、というのがわかるので。
- 加藤:
- なるほど、具体的にはどんな症状があるんですか?
- 髙見澤:
- 例えば、ほんの一例ですが外壁で言えば、3段階の劣化があります。
一つ目はチョーキングとよばれ、塗膜の初期劣化状態で素地の保護機能が失われつつあります。チョーキングは3~5年程度で発生するんですが、これが起きたことによって、すぐに壁が倒壊するというわけではありません。
二つ目ははクラックとよばれる外壁のひび割れです。これは地震などの外力で起こったり、季節の乾湿や温度差によるコンクリートの収縮で起こります。
三つ目ではコンクリートの押出し及び露筋です。これはクラックから雨水が侵入して中の鉄筋が錆びて膨張することで起こります。これが起きた時は、押出されたコンクリートを削り取り、露出鉄筋の防錆処理をした後、エポキシ樹脂モルタルで成形します。クラック追従性を考慮した改修仕様の選定、防水施工箇所の見直し等が求められます。
これらの劣化状況をしっかりと診断し、適切な処置をしてくれる業者さんを選ぶことが重要なポイントです。
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